2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。

2013年05月07日｜その他

「ぱんや雲珠（うず）」は、夢と希望そして元気を頂けます。

白い壁に丸い窓、そして赤い扉を開けると、そこは洞窟の中。

窓もドアもふにゃっとした形で、壁にはてんとう虫や妖精？などが迎えてくれます。

まるで絵本の世界に入ったようなわくわくする店内。

「ぱんや雲珠（うず）」は、東京から愛媛に来られたオーナーさんが2011年にオープン。
海がきれい、松山が好き！ということで、この地に。
雲珠とは、シダ植物のぜんまいなどの先が渦巻き状になっていますよね。ニュージランド語で「命の源」という意味があるそうです。

仕切りのない工房から次々と焼きたてのパンがすぐに並び、焼いている人もお客様と対応できるこのシステム。
みんなでお客様を迎えたい。というオーナーの気持ちが伝わってきそうです。

円弧状のテーブルは、通気性の良い木の棚にかわいらしいパンが並んでいます。「食べやすい大きさ」からこの大きさになったパンは、ハード系から菓子パンなど様々な種類があります。

地元の農家から仕入れた旬の野菜で生まれたパンも多く、まるで野菜を頂いているような感じさえもします。

オリーブオイルでマリネしたネギ、じゃがいもを練りこんだフォカッチャに巻いたベーコンからの油でカリッとっした生地に仕上がっている「ネギ」

他にも、バジルソースでプチイタリアンな味の「プチっとマ」と「チキンのフォカッチャ」

そしてとても人気のある「まるこげ」。竹炭でまっ黒にした生地の菓子パンで、中は甘味をつけたクリームチーズとドライジンに漬けたチェリートマト（ドライ）が入っています。

天然酵母（米）の「クロワッサン」は卵を使わず、折込のみにバター使用でザクっとしていながら、中身はもっちり。こちらも人気の高いパンです。

バケットとバタールは同じバケットですが、見た目の違いはもちろん、食感が大きく違うそうです。
皮をガリガリ食べたい人には細長い形のバケットを、身をもっちり味わいたい人にはバケットより短く丸っこいバタールがオススメだそうです。フランスパンの一般的な焼き方である水種法の製法で作られていますが、ひと工夫されているようです。コンセプトは「これだけでも食べられるパン」だけあって、しっかりとした味のあるパンです。

くるみとくりとレーズンと、くるみとくりとレーズンが入った長いパン「ちぎってたのしいぱん」です。

セモリナ粉使用の食パン「雲珠の湯」は湯種製パン法という製法で作られ、もっちりした食感で美味しい状態が長いことが特徴。パンに雲珠のマーク入があり、かわいいですね。

折り込回数が特徴の「デニッシュ・カスタード」は、サックリとした食感。生地に卵を使わずミルクの風味。

その他にも数々のパンがあり、パンの発送をされているので県外の方でも味わうことが出来ます。

店内のこちらの絵はオーナーのお友達が描いてくださり、オーナーさんのイメージである「洞窟」にぴったりの感じ。

お店のデザインから始まってパンのことに至るまで、二人で決めているそうです。

ずっと温めてきた夢を二人で分かち合っているお二人、より美味しいパンを作られることを目指していらっしゃいます。
美味しいものを作ること、そして好きな材料を使うこと、だから美味しいと思ったらチーズはフランスなどから仕入れられていて、野菜などは地元の物を使ったりと、その持ち味を生かすことを大切にされています。

「意見が違うこともあるのではないですか？」そのような私の質問にも笑いながら「全然ないですよ～」と。お互いに信頼し尊敬しあっているのでしょうね。
ちなみに彼の後ろの絵は、オーナーである彼女が描かれたそうです。店内のあちこちに彼女の絵があるので、見つけてみてくださいね。

そうそうみなさんが頭にぐるぐると巻かれている物は、今治タオルで「かわいい～」と一目で気に入り購入されたそうです。「もしかして“雲珠”だから“渦”にされています？」とお聞きしましたが、そうではないそうです（笑）