2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
湯神社
道後温泉本館の近くにある湯神社には、大国主命と少彦名命を守護神として祀られています。創建当時は鷺谷の大禅寺の前にあったと言われていますが、地震のため温泉埋没の際に現在の場所に奉遷したと記されています。
その天災の際に湯神社で祈祷が行われ、再び道後の湯が湧出が始まったと伝わっており、現在は春にある道後温泉まつりの最初に行われる湯祈祷がそれに該当します。
湯神社で年始開けの成人式とその前日の2日間で開催される初子祭は、湯神社祭神の大国主命がネズミに救われたという伝説に基づき、古くから旧暦11月の初めての子(ね)の日に祭りが開かれるようになりました。
湯神社の境内の中には中嶋神社があり、お菓子の神様が祀られています。1957年に四国4県の製菓業者によって、兵庫県豊岡市にある製菓・柑橘の祖神である中嶋神社の御分霊を迎えて、四国分社として創建されました。(中嶋神社春祭:5月19日・中嶋神社秋祭:11月19日)
湯神社の守護神は大国主命と少彦名命であり、その2人に深い関わりのある「玉の石」は道後温泉本館北側に奉られています。長い柄杓で玉の石に道後温泉の湯をかけ、「二礼二拝一礼」で手を合わせて拝めば無病息災や商売繁盛などが叶うと言われ、「お湯かけ祈願玉の石」として祀られています。
『神代の昔、湯神社御祭神である大国主命と少彦名命が出雲の国から伊予の国を訪れたところ、少彦名命が急病に苦しみました。大国主命は小さな身体の小彦名命を手のひらにのせ、温泉に入浴させたところ不思議と身体の調子がよくなり、少彦名命は喜びの余り側にあった石の上で舞を踊ったと・・・』この伝説は、『伊予国風土記』の逸文の中に書かれています。少彦名命が上にのった石が「玉の石」と呼ばれ、上部にあるくぼみはその時の足跡だと言われいます。
湯神社にはこの「玉の石」のお守りがあり、健康と幸福を守ってくれるそうです。
厳粛な空気に包まれている4柱の祭神を祭る湯神社の拝殿の湯神社。鳥居をくぐれば小高い丘の冠山に鎮座する湯神社へと階段が続きます。
【湯神社】
住所:愛媛県松山市道後湯之町4-10
社務所電話番号:089-921-0480
宮司宅電話番号:089-947-7447
駐車場:有(80台)
湯神社HP:http://yu.mydns.jp/top.htm