2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
瀬戸内の素材に京料理の歴史と文化を伝える「京風一品料理きよみず」さんの「七草雑炊」を頂きました。
1月7日朝、一年の無病息災を願って食べるのが「七草粥」です。
春の七草を具材とする塩味のお粥で、祝膳や祝酒で弱った胃を休める為とも言われてます。
この行事は平安時代には行われていましたが、室町時代の汁物が原型ともされているそうです。
愛媛県松山市二番町にある「京風一品料理きよみず」さんでは、コースの最後に「七草雑炊」をお出しになります。
お漬物は、ミブナ・キュウリ・塩コンブです。
元々はコースの最後に御飯をお出しになる際、雑炊や炊き込みご飯などをお客様に選んで頂くようです。
1月7日当日のみ、「七草雑炊」を出されます。
セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロの七草。 ※写真提供 森脇巧さん
こちらの「七草雑炊」は、鯛などの白身魚からダシを取り、醤油・塩で味を整え玉子を溶いてます。
刻んだ七草を湯がき冷やして半日ほど味に漬けこまれたものを、雑炊の最後に入れ混ぜています。
本日は鯛とヒラメのダシでした。七草の優しい香りとダシの味が口の中で広がりました。
創業30年以上の「京風一品料理きよみず」さんは親子2代京都で修業され、瀬戸内の素材を使い京都の歴史と文化を伝えられてます。
二代目の森脇巧さんは父の背中を見て育ち自然とその道に進まれ、京料理の伝統を守りながらも常に新しい事に挑戦されていらっしゃいます。
地元の物を出来るだけ使い、素材の味を活かすことを目指されてます。
「日本料理は、旨みを補うのは”ダシ”です。野菜や魚などの素材の味を活かし、調和していきます。」
そのように熱く語る森脇さんから、食材を大切にされている気持ちがとても伝わってきました。
落ち着いた雰囲気の店内は、モダンな感じもします。
ヒノキの一枚板のカウンターは、開店以来お客様をお迎えになってます。
店内入口の喫茶コーナーでは、焼き物や素敵な盆栽の数々。
また2階は、掘りごたつのお部屋など座敷があります。
私はお伺いした時間、四季折々の香と味を楽しみ、またお店の置物・風情・佇まい・接客に至る五感の全てで京都を感じました。
【京風一品料理きよみず】
住所:愛媛県松山市二番町1-5-16
電話番号:089-932-7171
営業時間:昼 12~14時(LO 13時半)/夜 17~22時(LO 21時半)
駐車場:提携駐車場有(キスケパーキング二番町)
京風一品料理きよみずHP:http://www11.ocn.ne.jp/~kiyomizu/