2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
道後の冬の夜を彩る「DOGO オンセナイト 2014」始まる
日本最古の温泉 道後温泉と、最新のアートがコラボした1年に及ぶ長期間のイベント「道後オンセナート2014」が、2014年の大晦日12月31日にフィナーレ(湯上がり)を迎える。
その湯上がりイベントとして、12月5日(金)から12月25日(木)の期間中「DOGO オンセナイト 2014」と銘打ち、17時から22時まで道後温泉本館とその周辺エリアで様々なアーティストの作品に出会える。内容は高橋匡太氏による道後温泉本館のライトアップや、参加型アートプログラム「ひかりの実」を展開。松下裕子氏による道後温泉本館をモチーフとした切り絵と光を使った作品の展示。またスティーヴン・ムシン氏の影絵とその原画の展示など、冬の夜に「DOGO オンセナイト 2014」を楽しむことができるというもの。
光のインスタレーションと作品を世界各地で発表している高橋匡太氏による、道後温泉本館正面と北側がライトアップされている。古色蒼然とした本館と現代色のひかりが融合し、様々な動きとその変容は、「道後温泉が100年たっても真似できない物を造ってこそ意味がある」と言わしめた伊佐庭如矢氏の言葉のように、これまで見ることのできなかった進化し続ける道後温泉の新しい顔を見せてくれる。なお時間によっては「霧の彫刻」と重なり、より幻想的な景色になる。
高橋匡太氏による「ひかりの実」ワークショップは、高橋氏が”まる”をドローイングした果実袋に、参加者が思い思いに描くスマイル(笑顔)。そのスマイル袋にLED照明を入れて飾り付けるというもの。1つ1つ人の手で描いた笑顔が、風に揺れ動くさまは、ひかりの笑顔となって会場全体をつつみ込む。
「いつも心にひかりを!」
2次元と3次元を行き来する作品を主に紙を使い表現する松下裕子氏による道後温泉本館をモチーフとした切り絵と光と影は、振鷺閣に作られた会場を風でたなびく影絵が生きているかのような錯覚に見まがう。裏側に入ると影絵の元になった、立体的に作りこんでいる切り絵は、その大きさと丁寧につくり上げている緻密な作品であり驚かされる。
オーストラリアのメルボルンに拠点を置くスティーヴン・ムシン氏による大影絵と原画展示。松山市立子規記念博物館と冠山に大きく映しだされる影絵の原画が、スナック椿跡(道後温泉本館側商店街入り口から2軒目の2階)で見ることができる。影絵では気付かなかった部分も明確になることで、より一層理解度が深まる。
【DOGO オンセナイト 2014】
開催期間:2014年12月5日(金)〜12月25日(木)
開催場所:道後温泉本館、道後商店街およびその周辺エリア
開催時間:17〜22時
お問合せ:インフォメーション振鷺亭 TEL 089-933-0710