2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
市民の声を松山空港に届ける
第1回 松山空港ワークショップ「近いな、松山空港」が、2014年10月4日(土)に松山空港ターミナルビル内 団体待合室で開催された。「開かれた松山空港」を目指して松山空港は今、様々なリニュアルを図っている。その中で「松山空港を癒しの空間に」という想いがあり、実際に利用する市民の声を聞きたいということで、地元の情報を発信し来松を図ることを目的とした当プロジェクトが協力することになった。
松山空港は松山市内から車で約20分の距離にあり、全国的にみてもこのように近い場所に空港があるというのは珍しいことである。「近いな、松山空港」というタイトルには距離的な近さと、「近いな」と自分で感じてほしいという想いが込められている。
幅広い方からの情報収集を図るため、年齢・家族構成・場所・空港利用率などを事前調査型の募集を行ったところ14人(男性5人・女性9人)の参加希望がある。当日は1人欠席で一般参加13人、関係者含め19人で行われた。
最初にこのワークショップの概要や主旨などの説明を行い、空港関係者から現在取り組んでいる松山空港リニュアルや想いなどの説明があった。その後、自己紹介を行い簡単なディスカッションをすることでコミュニケションを図る。
空港内見学で普段見られない場所を見学ができるという特典は、参加希望の理由で上位を占めた。団体待合室→2Fグルメゾーン→3F送迎デッキ→SORAレストラン(社員食堂)→ショッピングゾーン→貴賓室(VIPルーム)→ホールディングルーム(国内線搭乗待合室)→バゲージクレーム(国内線到着ロビー)→1FJAL→ANA→1F国際線→2F国際線→団体待合室と、全体を見られるコースとなっていた。中でも貴賓室(VIPルーム)は皇族の方が来場された時の部屋であり、参加者は感動を隠しきれない様子であった。またSORAレストラン(社員食堂)やショッピングゾーンなど、グルメに関する関心度の高さが伺えた。この空港内見学は、何気なく利用している場所などを意識を持って見ることにより、新たな発見や再認識に繋がることを目的としている。
空港内見学を終えた感想などを話しながら、フレッシュジュースとお菓子(松山銘菓)を頂いた。これらは松山空港で販売されているものであり、松山らしさを感じさせるものである。フレッシュジュースは、2014年3月1日に1階で旬の柑橘をその場で搾るコーナーを設置したところであり、まさに新鮮そのものである。
松山空港を見て感じて食した上で、感じた事や今後の取り組みについて話し合うワークショップが開始した。それぞれの意見を付箋に記入し、空港見取り図に張っていく。全ての階ごとに多くの意見が出て、また階に俗さない全体像の意見も多数あった。参加者全員がそれぞれ自分の意見を発表し、それに対して空港から質問や答えを返すという意見交換会形式で行う。空港内見学をしたことにより意見に具体性が見られ、話しは尽きないほどであった。
意見をまとめてみると、食・イベント・施設や設備・情報発信・全体・他に分けられた。その中で駐車場料金の件が、意見の中でトップを占めた。「ゆっくり過ごしたい、松山空港に来たい」と思えるイベントや食などがあっても、駐車料金がかかると人の足は遠のき長時間過ごせない、ということである。そこから生まれた意見が、駐車場代込みのランチや食事の設定・ポイントカードなどであった。また全体的に「松山らしさ」が出ていないという意見があり、道後感の演出やみかんの木・足湯など、目で見て「愛媛」とイメージ出来るものがあげられた。他にもおしゃれなカフェや空港限定スイーツ・音楽フェスなど、マルシェ等がブームになっている今ならではの意見があった。また今回参加して初めて知った事が多く、情報の告知不足があげられた。
これらの様々な意見は空港側で議論し、第2回ワークショップで今後の取り組みについて結果が伝えられる。おそらく今、このように松山空港が「開かれた松山空港」を目指しリニュアルを図っていることも、おそらく一部の人しか知らない。今回の松山空港ワークショップは情報習得と周知になり、今後の足がかりになるであろう。
第2回松山空港ワークショップは、2014年11月1日(土)に開催される。松山空港から市内へ(観光者ターゲット)・市内から松山空港へ(地元人ターゲット)・松山空港内(地元人ターゲット)として、「松山空港を楽しむモデルコース」を3コース作成する。このモデルコースは、食べ巡りツーリズムとして募集をかけて一般の人に体験して頂くようにしていく。