2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
節分厄除け大祭(石手寺)
2月3日は節分。松山市でも神社や寺で節分祭が開催され、その内の1つである第51番札所 熊野山 虚空蔵院 石手寺でも節分厄除け大祭が開催されます。毎年約10万人が訪れる恒例行事で、1年間の無病息災を願い多くの方が参拝に訪れます。
当日は、祈祷・大般若祈祷と紫灯護摩祈祷・大般若御祓い・餅まきなどが行われます。
大般若祈祷とは、大般若経600巻を転読することで「般若経」の空(くう)の教えを体得し、すべての苦厄を消しさり人々を開運招福など幸福な生活に導くことを目的とした法要です。
また紫灯護摩祈祷とは、修験道の護摩焚きで野外において山伏が生木や柴などを積み上げて火を焚き五穀豊穣・風雨順次・国家安泰・家内安全等を祈願するものです。
護摩木は厄除け・家内安全・身体健康・学業成就の4種類にそれぞれの願いを書き、その護摩木に火がともされます。
「仏は皆さんの心の中にある。つまり人それぞれにある。しかし生きていく中で、邪念などにより仏が見えなくなっている。その邪念(煩悩)を火で追い払い、自分と仏様の力でもって一緒にかなえる。また家族や皆と叶える。」と住職のお言葉。
また「福」を分け合うという気持ちから信徒さんと一緒に力を合わせてついた餅の餅まきは、訪れた人は手を伸ばして夢中で「福」をつかみ取ります。
節分の日を前に石手寺では豆煎りが行われ、約60人の信者や地域の人により「ほうろく」と呼ばれる鉄鍋で約15分煎っていきます。
焦げないように竹の棒でまわしていくのですが、香ばしい香りが漂ってくると反対に1分ほどおいて少し焦げ目をつけるなどコツがいるようです。この豆煎りは3日間かけて約900kgの県産大豆を煎り、「御加持豆」と書かれた約4万袋が用意されます。健康や家内安全を祈りながら豆煎りや袋詰めをされており、皆さんの想いが「福」となり私たちのもとに届くのでしょう。
節分とは「季節の変わり目」という意味であり、立春・立夏・立秋・立冬の事。その前日が節分に当たるのだですが、1年の始まりが立春のため2月3日が節分として主流となったようです。これから始まる新しい1年が不幸や災いのない1年になりますように・・・という願いを込めます。「鬼=魔」・・・「魔を滅っする」という言葉から豆を撒き、生の豆は芽が出る=「魔」が出てくるということで縁起が悪く必ず煎った豆を使います。
病気・災難などをはらうために印を結び、真言を唱えて諸神仏を念じ行う加持祈祷を受ける人。また山門の所には、赤・青鬼が邪念を追い払う祈祷があります。
【第51番札所 熊野山 虚空蔵院 石手寺】
住所:愛媛県松山市石手2-9-21
電話番号:089-977-0870
駐車場:無料、民営駐車場4ヶ所(有料)普通200台、マイクロバス・大型50台
節分厄除け大祭:7時より祈祷、13時半より大般若祈祷と紫灯護摩祈祷、15時頃より大般若御祓い
餅まき11時、13時半、14時半(2014年情報)
石手寺HP:http://nehan.net/