2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
熟田津 三社詣り
松山市にある伊佐爾波神社、愛媛縣護國神社、三津嚴島神社で「熟田津 三社詣り」を行っています。
「熟田津 三社詣り(にぎたつ さんしゃまいり)」は、斉明天皇が白村江の戦いの折に立ち寄ったとされる三社をお詣りしご利益を受けて頂こうと三社が初企画し、2014年1月1日から始まりました。
三社詣りとは三つの神社を詣でることをいい、西日本各地で風習となっている地域があります。三社詣りの由来については様々な説があり、元々朝廷が伊勢神宮・石清水八幡宮・賀茂神社の三社に奉幣しこれが庶民にも広まったという一説もあるようです。
熟田津の道・・・それははるか万葉の時代。
熟田津尓 船乗世武登 月待者 潮毛可奈比沼 今者許藝乞菜(万葉集・額田王)
読み方:にきたつに ふなのりせむと つきまてば しほもかなひぬ いまはこぎでな
意訳:熟田津で船に乗り込み月を待つ。潮も頃合、さぁ出陣だ。
斉明天皇が白村江の戦い(663年)の折に立ちよった伊予の国。
熟田津とは「古代の港」のことであり、斉明7年(661)の百済救援軍の船が大伯海(おおくのうみ)から伊予の熟田津の石湯行宮(いわゆのかりみや)に停泊したとあります。熟田津の位置を松山市古三津町あるいは和気町、または堀江町という諸説です。
斉明天皇が白村江の戦いの際に上陸され、
長旅の疲れを癒された道後の石湯の地である「伊佐爾波神社」
途中お休みになられた地である「愛媛縣護國神社」
九州へとご出陣された地である「三津嚴島神社」
この熟田津の道にロマンをのせて「熟田津 三社詣り」は、新年の開運を願う特別・守護玉を三社でお受けできます。特に詣る順番はなく、神棚において頂き1年後にお納めします。
喜びの玉「奇魂」(伊佐爾波神社)、安らぎの玉「和魂」( 愛媛縣護國神社 )、繁栄の玉「幸魂」( 三津嚴島神社 )の特別・守護玉。(御初穂料 各500円)
6kmの熟田津の道に、何を思うか・・・現代ではマンションや家などが建ち並びその面影はなくなっているが、先人たちの歩んだ熟田津の道を、想いをはせながら歩く。万葉の時代のロマンを感じ、先人の想いを垣間みるかもしれません。
2014年1月1日から始まる前に、三社詣り入魂清め祓い式が2013年12月27日に愛媛縣護國神社で行われ、三津嚴島神社・伊佐爾波神社・愛媛縣護國神社の宮司により神事が執り行われました。
「三玉を一年の守護玉としてお祀り頂ければ・・・そして万葉の時代に想いを馳せロマンを感じて頂きたい。」と想いを話されていた。また三社が一直線上にあり、熟田津の道はこのルートであるという説が強いのではないかと宮司は言われていました。
【熟田津 三社詣り】
開始時刻:2014年1月1日零時〜
■三津嚴島神社
住所:愛媛県松山市神田町1−7
電話:089-951-1471
三津嚴島神社HP:http://home.e-catv.ne.jp/ja5dlg/itsukusima/itsukusima.htm
■伊佐爾波神社
住所:愛媛県松山市桜谷町173
電話:089-947-7447
伊佐爾波神社HP:http://isaniwa.ddo.jp/
■愛媛縣護國神社
住所:愛媛県松山市御幸1-476
電話:089-925-2353
愛媛縣護國神社HP:http://www.gokoku.org/