2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。
島時間の中で味わう瀬戸内海の豊かな海の幸と島育ちの食材
松山市から車で約1時間弱、今治市から尾道市へ通じる「しまなみ海道」があります。今治から最初の橋・来島海峡大橋を渡ると、大島(吉海町)に着きます。
瀬戸内の青い海にかさなる水色のテラス、そこから眺める景色は最高のロケーション。瀬戸内海の豊かな海の幸と島育ちの食材がいただける「食堂みつばち」は、2011年12月にオープンされました。
海をイメージされたという水色のテラスは、島の仲間と一緒に手作りです。元は別荘という建物は、以前使われていたキッチンや頂いた椅子などをリメイクされ「食堂みつばち」として素敵に生まれ変わりました。
海が大好きで田舎暮らしに憧れを抱いていたオーナー田中敦さんは、何度も訪れた大島が大好きになり移住を決意。様々なタイミングがうまいこと重なり、Paysan(パン屋)の姉妹店としてスタート。Paysanのオーナー求さんとは、島に移住された仲間でもあり移住にあたっての相談相手でもありました。2013年4月に独立され、奥様のえみ子さんと一緒にされています。
今回は、ランチ2種類をご紹介します。
ランチメニューは、「今日のおさかなランチ」と「みかんピラフのデミソースオムライス(サラダ付)」と「島野菜カレー」の3種類。
その日捕れた地元宮窪町の漁師から仕入れているので、どの魚になるか楽しみの「今日のおさかなセット」。
その日は、白身魚(タイ・コチ)のムニエルトマトソース・太刀魚香味ダレあえ・ハムキッシュ・夏野菜あげびたし・じゃがいもオイスターあえ・ポタージュでした。
「みかんピラフのデミソースオムライス」は、サラダ付。
みかんジュースで炊き上げられ、さっぱりとした軽やかな口当たりで後味がよいのが特徴だそうです。サラダには、お手製の玉ねぎドレッシングがかかっていました。
食後にジュースを頂きました。
みかんジュースは、大三島越智農園の有機みかんジュースかしまなみ生産者による島みかんジュース。
梅ソーダは、国産(和歌山県産)のうめ果汁を使用し、すっきり微炭酸ジュース。
調味料はできるだけ無添加で安心安全な食材を使用し、食材の多くは地元のもの、野菜も出来る限り島野菜を使用。
「口にするもので、体は出来ていると思います。その為にも安心・安全な食材をお届けしたい。」とその想いを大切に、旬のものや島ならではの食材を使われているそうです。
食堂みつばちの庭で、オクラやピーマンを見つけました。島の方に聞きながら育てられていて、いずれか自分で育てられた野菜などを出すことを夢に勉強中だそうです。
敦さんは香川出身で、えみ子さんは愛媛県出身。愛媛県西条市・松山市などで過ごされ島に移住されました。島生活が始まり島の人と接する中、多くのことを感じられたそうです。圧倒的に知り合う人や関わる人が多いこと、みな助け合い声を掛け合って生活していること、物を大事にする心や柔軟で自由な発想が大事だということ・・・都会には少なくなった昔の日本を感じ、人や自然の豊かさが島には生き続けていると思われたそうです。
ミツバチが甘い蜜を集め巣に戻るように、食堂みつばちにいろんな特技を持った方が集まる場所になってほしい、という想いから付けられた「食堂みつばち」。特技を持った方に楽しいイベントをしてもらいたいと、ライブやヨガスクールなどもされています。
「たくさんの人が集まる場所にしたいので、今後はイベントを増やしたり、島ならではのモノ・旬のモノなど新しいことに挑戦したい。人は美味しいと笑顔になれる・・・だからこそたくさんの笑顔が見られるようにいろんなことに挑戦したい。」という夢に向かって敦さんは歩まれています。そこには、料理・ロケーションやサービスなど様々なものに感動してもらいたい、という想いを大切にしながら・・・。
店舗の外に出ると庭には、3つのベンチが小高い場所に並んでいます。敦さん手作りのベンチから眺める景色は、こころを和ませてくれます。海を眺めながらの島時間は、まるで時がとまったかのようにゆっくりと流れ優しい風が吹いていました。
【食堂みつばち】
場所:今治市吉海町仁江1876-1
電話番号:0897-84-3571
営業時間:11~17時
定休日:火・水曜日
駐車場:有(8台)
席数:20席
食堂みつばちHP:http://r.goope.jp/mitsubachi