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2012年8月〜2015年6月の約3年間「瀬戸内・松山食べ巡りプロジェクト」で、取材撮影をした編集部によるレポートです。
事業期間終了と共に運営変更に伴い、「瀬戸内・松山 しまめぐり」の事業では更新することはありませんので、ご了承いただきますようお願いします。

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熱く燃えた高校生の戦い「俳句甲子園」

第16回俳句甲子園全国大会が2013年8月24~25日の二日間行われ、高校生の熱い戦いが繰り広げられた。

松山俳句甲子園

決勝は開成高等学校A(東京)が洛南高等学校B(京都)を破り、2年ぶり7回目の優勝。3位は愛媛県立松山東高等学校Bと沖縄県立浦添高等学校。
個人の最優秀賞は、広島県立広島高等学校の青本柚紀さん(2年)の「夕焼(ゆうやけ)や千年後には鳥の国」が選ばれた。
初日、大街道商店街特設会場にて開会式。昨年優勝校の愛媛県立松山東高等学校の下岡さんより優勝旗の返還があり、選手宣誓により開幕した。

松山俳句甲子園

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松山市の野志市長は、「みなさんの色をみせてほしい。チームの色を見せてほしい」と応援メッセージを送った。

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また愛媛県の中村知事からは、「素晴らしい俳句を残してほしい」と言われていた。

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地方大会や投句審査を勝ち抜いた24都道府県の32校36チームが、A~Lの12ブロックに分かれて対戦。5人編成の2チームが紅白に分かれ、1対1の対戦形式で試合を行う。(予選リーグは3句、決勝トーナメント以降は5句勝負)それぞれの俳句の作品ポイントと、互いの俳句に対する鑑賞ポイントの合計ポイントを対戦ごとに競い勝敗を決する。
愛媛からは、愛媛県立宇和島東高等学校A・B、愛媛県立松山西中等教育学校・愛媛県立松山東高等学校A・B、愛媛県立伯方高等学校・愛媛県立松山中央高等学校が出場。

松山俳句甲子園

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予選リーグは第3試合まであり、リーグ戦による総当たり戦で、勝ち点などが多いチームより勝ち抜ける。
Dブロックでは、昨年優勝した愛媛県立松山東高等学校と群馬県立渋川女子高等学校、愛媛県立松山中央高等学校の3校。
愛媛県立松山東高等学校と群馬県立渋川女子高等学校予選リーグの様子である。

松山俳句甲子園

愛媛県立松山東高等学校は、「ほどよい緊張がありますが、頑張ります」と気合十分な様子。
対する群馬県立渋川女子高等学校は「昨年の優勝校と対戦することになり緊張している様子。でも一生懸命がんばります」と女子パワー全開!

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予選リーグ戦用の兼題は「夏の海」「ゼリー」「蓮」で、兼題に沿った句を一人ずつ披露。質疑応答で互いの作品を批評しあう中で、だんだんと熱くなっている様子も伺えた。

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句の創作力(10点満点)と作品の鑑賞力(3点満点)を5人の審査員が採点し、旗を上げて勝敗を決める。
Dブロックからは、愛媛県立松山中央高等学校が勝利。

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他のブロックの様子である。

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午後からは、決勝トーナメント。決勝トーナメント戦は、予選リーグを勝ち抜けた12チームによるトーナメント戦。5句勝負で3勝したチームから勝ち抜ける。兼題は「夕焼」と「団栗(どんぐり)」である。
愛媛県立松山東高等学校Bと岩手県立水沢高等学校の対戦

松山俳句甲子園

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愛媛県立松山東高等学校Bの「主なき椅子のへこみや団栗落つ」VS岩手県立水沢高等学校「団栗や地球は少し傾きて」
質疑応答の中:で「『主なき椅子のへこみ』は、静と動の対比を詠んだ」という松山東高等学校の応答に会場から拍手。また審査員からは、「団栗という題は非常に難しい。『主なき椅子のへこみ』が秋を感じ、主がいないと感じるのもまた秋という寂しい季節からであり、作者の心境変化が出ている」と評価。

松山俳句甲子園

最終結果、開成高等学校A(東京)・洛南高等学校B(京都)・愛媛県立松山東高等学校Bの3チームが、2日目の準決勝戦に進むことになった。また翌日の敗者復活戦に向けて、上位3チームに勝ちあがれなかった33チームが席題の俳句を作った。
大会2日目は、松山市総合コミュニティセンターにて開催。

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準決勝用抽選会後、敗者復活戦が行われ沖縄県立浦添高等学校が勝者となった。
午後からは準決勝戦が2試合行われ、俳句甲子園決勝戦に出場となったのは、開成高等学校A(東京)と洛南高等学校(京都)。兼題は「指」と「紙」で、最後の戦いに挑む。

松山俳句甲子園

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接戦が続く中、最後の句は開成高等学校Aの「原稿は白紙でみんみんが近い」VS洛南高等学校B「夜なべかな紙の崩るる音のして」で、最終結果は開成高等学校A(東京)の優勝となった。

松山俳句甲子園

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優勝の開成高等学校Aは、「昨年は負けたけど、昨年のチームから教えてもらったことを今回活かせた。また繋いでいく役ができたのではないか」と喜びを述べられていた。
洛南高等学校の悔しさ・・・きっと次回につながる事であろう。

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審査員からは、「接戦でした。洛南高等学校Bの『かな』を下にもってくると平凡になると若い人は思ったのではないか・・・俳句は短い詩であり、観客みんなに理解してもらうのは難しい。作った人の気持ちが通じる省略を使ってほしい。」というアドバイスのメッセージがあった。

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また稲畑汀子審査員長が、「どうってことないですよ」と洛南高等学校へ贈った励ましの言葉に会場は温かく包まれた。
稲畑汀子さんは祖父・高浜虚子、父・高浜年尾に教わり、昭和54年「ホトトギス」主宰を継承。昭和57年に日本伝統俳句協会を設立され会長就任されている。(開会式での写真)

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能村豊四郎に師事、俳人協会賞受賞の中原道夫審査員長から、「よく壇上には魔物が住んでいると言われている。私がいい句だと思っても、審査員の旗が少ないとこれでよかったのか・・・と思うこともある。正しいという答えがあるわけではない。」と。

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そして愛媛県生まれの夏井いつきさんからは、「俳人正岡子規の由緒ある松山に来て、この俳句甲子園を見て実感し俳句に触れてほしい」と言われていた。
夏井いつきさんは、黒田杏子に師事。俳句集団「いつき組」組長として、全国の小中高校生対象の俳句の授業を展開されている。また松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」でもご活躍されている。
俳句ポスト365:http://haikutown.jp/post/

松山俳句甲子園

全国高校俳句選手権大会は、愛媛県松山市で毎年8月に開催されている高校生を対象とした俳句コンクール。正岡子規や高浜虚子など俳人の出身地が松山ということで、1998年に社団法人松山青年会議所が立ち上げた。初回は松山市と近隣の高校のみのイベントで、参加数9校。第4回から松山市が後援となり、現在NPO法人俳句甲子園実行委員会が主催。5人1組のチームで参加し、議論による俳句の鑑賞力を競いあう。地方大会および投句審査によって36チームが選ばれ全国大会に出場する。

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今年も多くの素敵な俳句が生み出され、2013年の俳句甲子園は幕を降ろした。

松山俳句甲子園

【全国高校俳句選手権大会】
松山俳句甲子園HP:http://www.haikukoushien.com/
第16回俳句甲子園結果:http://www.haikukoushien.com/16th/z_result.html

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